現場調査とは
工事を始める前には必ず現場調査をします。
現場調査を略して「現調」と呼んでいます。
この現調をするタイミングは見積りの寸前がもっとも良いと思います。
見積り図面ができ、見積りに入る直前のタイミングです。
ほとんどの設計者は見積りの図渡しを現場で行うのはこの為です。
現調では何を見る?
中古マンションのリノベーションの場合はケアしなければならない事はそれほど多くありません。
私が現調の際に見ているところは以下になります。
・近隣のコインパーキングの位置、価格
・エレベーターの有無、サイズ
・搬入経路、搬入車両の一時駐車の可否
以上が建物のロケーションにまつわる事です。
次に専有部内は
・パイプスペースという設備配管の集まっている場所
・トイレの排水位置
・床の構造
・分電盤の位置と容量
・給湯器の位置
・ユニットバスの床の高さ
以上になります。
上記が、何でも自由にできるリノベーションにおいての制約になる可能性のある内容です。
このあたりの建物の状況を把握しておけば大きなエラーが起こる事はあまりないと思います。
マンションの構成
私たちは中古マンションのリノベーションの仕事をたくさんしてきました。
もちろん今もたくさんのご依頼を頂いております。
また他にも築40年くらいの賃貸マンションのオーナー様から一棟丸ごとのリノベーションなどのお仕事などもやらせて頂いており、通常のリノベーションでは立ち入ることのない共用部分の改修などもしております。
そうすると、マンションの設備系インフラの考え方はいくつかのパターンに分類されることがわかります。
上記のチェック項目でそれぞれのパターンを組み合わせていけば、自然と後々起こるであろう問題も解決してきます。
建設業界と一口に言っても、スーパゼネコンをはじめとする新築を主にしている花形職種の陰に隠れた内装業界に私たちはいます。新築と改修では業務フローに大きな違いが存在しています。
新築の業務フロー
計画→工場製作→現場作業
改修の業務フロー
計画→「現状把握」→工場製作→現場作業
そうなのです。
「現状把握」という新築には無いフェーズが存在しているのです。(厳密には地盤調査は現状把握ですが・・)
この現状把握というフェーズこそが現場調査の意味です。
私もなんども経験がありますが、この現状把握でミスると後々に大きな問題として面倒な事態を引き起こします。
特に中古マンションのリノベーション、リフォーム工事の場合の現状把握はいくつかのパターンに分類されているため、このパターンが頭に入っていない業者は危険です。
今、リノベーション市場は非常に加熱しており訳のわからない業者が多く参入してきています。
店舗しかやったことがなかったり、新築しかやったことがなかったり、オフィスしかやったことがなかったり・・・
まとめ
現場調査でやたらめったらスケールで採寸している業者には要注意です!
弊社に「現場調査といえば採寸!」と思っているフシのあるスタッフがいたために書いたブログでした。。。
しっかり教育します!
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