大工。
家を作るというと思い浮かぶのが、やはり大工。
「家やお店やオフィスなんかを作る仕事をしている」と言うと必ず「大工さん?」
と聞かれます。
それほどメジャーな現場の花形色職種です。
大工にも色々いて、いわゆる木造建築を釘や補強金物等を使わず、伝統的な継手を駆使し作ってゆく大工(今は宮大工くらいでしょうか)やハウスメーカーの家を組み立てる専門の人や
我々の様な内装に特化した施工会社と一緒に仕事をしている大工などがいます。
内装の大工は取付大工と呼ばれていたりもします。
主に洗面台やキッチンを組立、取付たり、床を上げたり、天井を下げたり・・・まぁ何でもできる現場のユーティリティプレーヤーです。
もちろん現場で家具を作ったりもします。
いろんな使い方のできる職人ですので、各施工会社によって様々な使い方をしています。
弊社の場合は木工所で作ってきた家具類を取付たり、軽鉄で組めない壁を作ったりという仕事をメインにしています。
現場で大工が家具を作る事で安くなる!という意見もあったりはしますが、どうしても精度という面で工場に分があるのと、施工期間を考えると、金額的にはどちらも変わらないというのが私の意見です。
大工以外の様々な業種は「請負」と言われ、請負った業務を完遂する事でお金が発生します。
例えば軽鉄ボードだと事前に壁、天井の場所や量を図面で指示し、それが完成していくら、という考え方です。
大工の場合は「手間請け」という仕事のしかたで、一日いくらと言う考え方です。
当然、大工以外はなるべく早く仕事を終わらせて帰ろうとしますので、他業種の職人同士がバッティングし揉める事もたまには有りますし、監督から指示したとかしてないとか、言ったとか言わないとか・・・もあり揉める事もあります。
ただ、大工の場合は「手間請け」ですから、仕事が終わろうが終わるまいが1日いくらと決まっていますから、他業種の職人同士の揉め事には無関係となります。
イメージ通りのガラの悪い職人や、意外にも論理的で整然と理詰めで攻めて来る職人なんかと戦わなければならない現場監督としては唯一の味方という感じです。
ただ、高齢化がすごい職種でもあり悩みの種です。
解体が終わり、軽鉄ボード工事と同じタイミングで入ってくる大工はまずは建具の枠を取付けたり、石膏ボードの中に仕込みをしたり、床の下地(マンションではLL40とか45とかの遮音規定がある所が大半で無垢のフローリングを貼れないために床の下地でLL40等をクリアし無垢材をはります)を作ったりという仕事をしています。
その後仕上工事を経てまた工事の終盤で家具や造作類の取付の為に登場します。
この大工という職人は前述の通り唯一の監督側の職人で、とにかく何でもかんでもお願いしてしまうため、何でも出来る人が多いです。その為非常にたくさんの道具を持ち歩き、現場に道具の搬入をするだけで疲れちゃっている職人もいます。
朝来て道具を搬入して・・・一服・・・っておい!仕事しろ!!
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